足関節捻挫のリハビリ~早期回復の施術とトレーニング~

こんにちは
癒楽心体療法・関節アングル整体
インストラクターの篠山です。
今回は、代表の松本に変わり
私が、スポーツの現場で経験したことなどを踏まえてお話しをさせてもらいます。

足関節のリハビリと聞いて、あなたは何を思い浮かべますか??

RICE処置

可動域訓練

筋力トレーニング

バランストレーニング

などでしょうか。

 

 

早期回復はどぉですか?

 

人の足の上に乗って受傷、受傷直後に足が着けなかったら…

どんなに早くても、完全復帰まで3週間はかかると思います。

 

2週間後に大事な試合があると言われても…間に合うとは、安易には言えない。

少なくとも私はそうでした。

 

しかし、これまで学んできた治療に日本統合手技協会で学んだ癒楽心体療法をプラスして施術をした結果…とても良い成果を出す事が出来ました。

 

バスケットの試合で、ジャンプの着地で人の足の上に乗り内反捻挫。

 

受傷直後は足が着けず、人の肩を借りて、退場して行った選手が、受傷から15日目で、復活出来た症例です。

 

 

1:足関節捻挫に効果的なリハビリとは

リハビリで最も重要な事は、関節の「機能」を取り戻す事です。

まず可動域の回復が必須です。

距骨の位置にズレがあれば戻し、腫れをなるべく早く引かせます。

可動域が回復したら、その関節を動かす為の筋力が必要です。

筋肉がアンバランスになっていないか、筋力の低下や筋硬血がないか、確認します。

さらに、関節がどちらを向いているのかを知る感覚を取り戻します。固有知覚です。

これも、バランストレーニングをするだけではなく、深部感覚が正常に脳と伝達しているかどうか、脳まで神経がどうやって伝わっていくかを考えます。

(バランストレーニングは、次回のブログでご紹介させていただきます。)

 

2:リハビリ方法を見極めるポイント

では実際に、どのうような事をみながらリハビリや治療の方針を立てたか、ポイントを挙げていきます。

①まず患部。

腫れの程度や損傷した靭帯、可動域、荷重が出来るか、歩行はどの程度可能か。

施術の前後に確認します。

 

今回のケースは

腫れは外果周囲から内果下方。

圧痛のあった靭帯は、脛腓靭帯、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯、三角靭帯前部。

足関節は、内反位になっており、

 

底屈約20°〜背屈は、ほぼ0°

足は何とか足底を着けるが荷重をすると痛みがあり、歩行は松葉杖がある方が楽。

という状態でした。

 

 

②筋力、その筋の支配神経→腰

次に筋力チェックです。

今回のケースは、足関節の外反と、母趾の屈曲の筋に、筋力低下がみられました。

また、足底筋、腓骨筋、長母趾屈筋に筋の硬血もありました。

ここで、見なければいけないのが、腰です。

足の筋肉の神経を支配しているの腰だからです。

腰椎の間の椎間関節や、その周囲の起立筋などに硬さが無いかをみます。

 

下のデルマトームの図では、L1,L2など書いています。

Lは、腰椎のこと。その足の神経は腰から繋がっています。

足の問題があっても腰からの神経支配があることは下の図をみても一目瞭然だと思います。

 

③体の全体を見る

怪我をしたのが足関節でも、怪我の影響は全身に及びます。

逆を言うと、身体の何処かの不調が、足関節に影響を与えている可能性もあります。

足関節の痛みが膝、股関節、腰に影響が出やすいのは想像がつくと思います。

身体には『相関関係』といって、影響を互いに受けやすい部分があります。

そこにも着目して、施術していきました。

 

3:ポイントに対する早期回復施術&トレーニング

今回の施術では、私はほぼ足関節に触れていません。それは、触れる必要性が無かったからです。

まず最初に行ったことは、

 

 

①廃液システムを整える!です。

これで、リンパの流れ、血流の流れを良くします。

鼠径靭帯、横隔膜、肝臓の硬さを調べて、硬さがあればそれぞれを調整していきます。

体液の通り道を作ってから、体液誘導です。これでかなり腫れが引きました。

 

次に、

 

②腰の椎間関節の可動域をつけていきます。

先述の通り、筋力低下していたのは、長、短腓骨筋、と長拇趾屈筋です。

どちらも神経支配はL5なので、第4腰椎と第5腰椎の椎間関節の動きをみます。

 

ここで、優位治療検査を行い、

その硬い所を押さえて、筋力が入りやすくなれば、原因は腰とゆう可能性が大きくなります。

 

関節の可動域をつけていく方法はいろいろありますが、今回はアングルをつけて、OWT(オーガンオーガナイズウェルターテクニック)という方法で施術しました。

 

腰椎の可動域が出ると、内反位だった足関節は、中間位になりました。

 

 

さらに、

③『相関関係』を使いました。

足関節と相関関係になっているのは、腰ー首ー手首ー足首

腰椎は先程みているので、あとの手関節と頚椎に可動域の制限や、筋の硬結がないかを探します。

 

そこで硬い所を見つけて、優位治療検査をし、足関節の可動域の上がれば、その部位が原因の、1つになっているとゆう事です。

 

今回は、手関節の背屈で足関節の背屈の可動域が上がり、頚椎の硬血を触れると底屈の可動域が上がりました。

 

以上のような施術を行いながら、

 

受傷から

3日目  痛みなく正常歩行、屈伸可能タオルギャザリング、カーフレイズ、チューブEX、バランストレーニングが可能

4日目   jog、軽いジャンプ開始

5日目  ステップワーク、アジリティトレーニング、フットワーク開始

6日目  ダッシュ、stop、ターン、ジャンプ開始

7日目  オフェンス対人開始

8日目  ディフェンス対人開始

9日目  チーム練習開始

15日目  スタメンで公式試合出場

する事が出来ました。

この間、施術したのは4回程です。

 

 

4:まとめ

整形外科でしか勤務した事がない私が癒楽心体療法を学ぼうと思ったのは、外傷や、慢性疼痛だけでなく、いろいろな症状に対応出来る治療家になりたかったからです。

ですが、今回のように、足関節の捻挫に対しても様々な施術法を使う事で、これまでよりも良い結果を出す事が出来ました。

私だけでなく、治療を受けてくれた選手自身も驚いていました。

癒楽心体療法の『身体の全体性を把握して、局所ばかりにとらわれず、自然治癒力を最大限に引き出す』この考え方は、外傷の早期回復にも繋がる事が分かりました。

投稿者:日本統合手技協会 癒楽心体療法・関節アングル整体インストラクター
    柔道整復師 篠山さおり

足関節捻挫のリハビリ~早期回復の施術とトレーニング~

こんにちは
癒楽心体療法・関節アングル整体
インストラクターの篠山です。
今回は、代表の松本に変わり
私が、スポーツの現場で経験したことなどを踏まえてお話しをさせてもらいます。

足関節のリハビリと聞いて、あなたは何を思い浮かべますか??

RICE処置

可動域訓練

筋力トレーニング

バランストレーニング

などでしょうか。

 

 

早期回復はどぉですか?

 

人の足の上に乗って受傷、受傷直後に足が着けなかったら…

どんなに早くても、完全復帰まで3週間はかかると思います。

 

2週間後に大事な試合があると言われても…間に合うとは、安易には言えない。

少なくとも私はそうでした。

 

しかし、これまで学んできた治療に日本統合手技協会で学んだ癒楽心体療法をプラスして施術をした結果…とても良い成果を出す事が出来ました。

 

バスケットの試合で、ジャンプの着地で人の足の上に乗り内反捻挫。

 

受傷直後は足が着けず、人の肩を借りて、退場して行った選手が、受傷から15日目で、復活出来た症例です。

 

 

1:足関節捻挫に効果的なリハビリとは

リハビリで最も重要な事は、関節の「機能」を取り戻す事です。

まず可動域の回復が必須です。

距骨の位置にズレがあれば戻し、腫れをなるべく早く引かせます。

可動域が回復したら、その関節を動かす為の筋力が必要です。

筋肉がアンバランスになっていないか、筋力の低下や筋硬血がないか、確認します。

さらに、関節がどちらを向いているのかを知る感覚を取り戻します。固有知覚です。

これも、バランストレーニングをするだけではなく、深部感覚が正常に脳と伝達しているかどうか、脳まで神経がどうやって伝わっていくかを考えます。

(バランストレーニングは、次回のブログでご紹介させていただきます。)

 

2:リハビリ方法を見極めるポイント

では実際に、どのうような事をみながらリハビリや治療の方針を立てたか、ポイントを挙げていきます。

①まず患部。

腫れの程度や損傷した靭帯、可動域、荷重が出来るか、歩行はどの程度可能か。

施術の前後に確認します。

 

今回のケースは

腫れは外果周囲から内果下方。

圧痛のあった靭帯は、脛腓靭帯、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯、三角靭帯前部。

足関節は、内反位になっており、

 

底屈約20°〜背屈は、ほぼ0°

足は何とか足底を着けるが荷重をすると痛みがあり、歩行は松葉杖がある方が楽。

という状態でした。

 

 

②筋力、その筋の支配神経→腰

次に筋力チェックです。

今回のケースは、足関節の外反と、母趾の屈曲の筋に、筋力低下がみられました。

また、足底筋、腓骨筋、長母趾屈筋に筋の硬血もありました。

ここで、見なければいけないのが、腰です。

足の筋肉の神経を支配しているの腰だからです。

腰椎の間の椎間関節や、その周囲の起立筋などに硬さが無いかをみます。

 

下のデルマトームの図では、L1,L2など書いています。

Lは、腰椎のこと。その足の神経は腰から繋がっています。

足の問題があっても腰からの神経支配があることは下の図をみても一目瞭然だと思います。

 

③体の全体を見る

怪我をしたのが足関節でも、怪我の影響は全身に及びます。

逆を言うと、身体の何処かの不調が、足関節に影響を与えている可能性もあります。

足関節の痛みが膝、股関節、腰に影響が出やすいのは想像がつくと思います。

身体には『相関関係』といって、影響を互いに受けやすい部分があります。

そこにも着目して、施術していきました。

 

3:ポイントに対する早期回復施術&トレーニング

今回の施術では、私はほぼ足関節に触れていません。それは、触れる必要性が無かったからです。

まず最初に行ったことは、

 

 

①廃液システムを整える!です。

これで、リンパの流れ、血流の流れを良くします。

鼠径靭帯、横隔膜、肝臓の硬さを調べて、硬さがあればそれぞれを調整していきます。

体液の通り道を作ってから、体液誘導です。これでかなり腫れが引きました。

 

次に、

 

②腰の椎間関節の可動域をつけていきます。

先述の通り、筋力低下していたのは、長、短腓骨筋、と長拇趾屈筋です。

どちらも神経支配はL5なので、第4腰椎と第5腰椎の椎間関節の動きをみます。

 

ここで、優位治療検査を行い、

その硬い所を押さえて、筋力が入りやすくなれば、原因は腰とゆう可能性が大きくなります。

 

関節の可動域をつけていく方法はいろいろありますが、今回はアングルをつけて、OWT(オーガンオーガナイズウェルターテクニック)という方法で施術しました。

 

腰椎の可動域が出ると、内反位だった足関節は、中間位になりました。

 

 

さらに、

③『相関関係』を使いました。

足関節と相関関係になっているのは、腰ー首ー手首ー足首

腰椎は先程みているので、あとの手関節と頚椎に可動域の制限や、筋の硬結がないかを探します。

 

そこで硬い所を見つけて、優位治療検査をし、足関節の可動域の上がれば、その部位が原因の、1つになっているとゆう事です。

 

今回は、手関節の背屈で足関節の背屈の可動域が上がり、頚椎の硬血を触れると底屈の可動域が上がりました。

 

以上のような施術を行いながら、

 

受傷から

3日目  痛みなく正常歩行、屈伸可能タオルギャザリング、カーフレイズ、チューブEX、バランストレーニングが可能

4日目   jog、軽いジャンプ開始

5日目  ステップワーク、アジリティトレーニング、フットワーク開始

6日目  ダッシュ、stop、ターン、ジャンプ開始

7日目  オフェンス対人開始

8日目  ディフェンス対人開始

9日目  チーム練習開始

15日目  スタメンで公式試合出場

する事が出来ました。

この間、施術したのは4回程です。

 

 

4:まとめ

整形外科でしか勤務した事がない私が癒楽心体療法を学ぼうと思ったのは、外傷や、慢性疼痛だけでなく、いろいろな症状に対応出来る治療家になりたかったからです。

ですが、今回のように、足関節の捻挫に対しても様々な施術法を使う事で、これまでよりも良い結果を出す事が出来ました。

私だけでなく、治療を受けてくれた選手自身も驚いていました。

癒楽心体療法の『身体の全体性を把握して、局所ばかりにとらわれず、自然治癒力を最大限に引き出す』この考え方は、外傷の早期回復にも繋がる事が分かりました。

投稿者:日本統合手技協会 癒楽心体療法・関節アングル整体インストラクター
    柔道整復師 篠山さおり

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